イチボ
ランプと呼ばれるおしり上部のお肉のうち、下側のやわらかい部分を特に切り出した部位のお肉です。
上モモ部分にあたるため、運動を重ねていることから脂肪分はすくないのですが、やわらかい赤身のお肉です。
最近では、稀少部位としてたいへん人気があるお肉です。
(稀少度) ★★★☆☆
(重量) 約5 kg / 頭
稀少度・・・牛一頭から取れる重量と部位に対する人気の度合いとを勘案し、独自に判定した5段階評価。
1.フライパンは厚手のものを。トングも必ず用意して
フライパンの大きさは、肉を入れた際、程よく隙間ができるくらいがベスト。
小さすぎて隙間がないとむれてしまうし、大きすぎても、あいている部分の温度が上がりすぎて加熱が早く進んでしまいます。
また、肉を優しく扱うためには、トングも必須です。
2.肉の旨味を閉じ込めるには焼く前に塩はふらない
肉に塩をふると、塩の作用により肉の水分や旨味が多少なりとも失われます。
したがって、少々旨味を失ってでも肉にしっかり塩味をつけたいという場合には、焼く前にふりますが、
できる限り肉の旨味を逃したくない場合は、塩をふらずに焼きます。
3.油は熱に強く、加熱しても酸化しにくいものを選ぶ
牛脂または通常揚げ物に使用しているような、加熱による酸化に強い油を選ぶとよいでしょう。
菜種油、綿実油、ひまわり油、ピーナッツ油などがおすすめです。
また、バターを加えて風味よく仕上げる焼き方もありますが、その際は焦げやすいので注意を。
4.基本は焼く30分前に冷蔵庫から取り出しておく
厚さ2㎝以上の肉であれば、焼く30分から1時間前に冷蔵庫から取り出し、室温に。
そうしないと、中まで火が入らないうちに先に外側だけが焦げてしまいます。
逆に、厚さが2㎝以下のステーキは火が入りすぎないよう、焼く直前まで冷蔵庫に。
5.焼き上がったら休ませ、肉汁が落ち着いてからカット
「熟成肉」焼きあがり
焼くのにかけた時間(今回は約15分)とほぼ同じくらいの時間、アルミホイルをかぶせて休ませます。
焼き上がってすぐに切ると、肉の中で活発に動いていた水分が出てきてしまいます。
時間をおくと、水分が肉に収まって、切っても肉汁はそれほど出ません。